事業の目的とは何か?私たちの成果は何か?
ある家庭医のSNSの投稿です。
先日、身近な方の妹が在宅で亡くなりました。
私は直接お会いすることはありませんでしたが、
姉からの話を聞くと若い方の癌であったため、
当初は専門医療を求めいろいろなところに通院していたようです。
私自身も癌末期の方に関わることが多く、専門医療「のみ」を受け続け、
大切な最期をより良く過ごすことができない方々をみていたこともあり、
様々な視点をもって最期の選択肢を広げてほしいという思いもあったため、
家庭医を受診することをお勧めしました。
当初その方も在宅で最期を過ごす、ということを考えていなかったようでした。
が、姉が家庭医(私)の仕事をみることで、初めて在宅で最期まですごすことを知り、
「こんなにきれいな最期を迎えることができるんだ」と衝撃を受けたようで、
妹に強く家庭医を受診することを勧めてくれました。
私自身は同じ市内でも遠方であるため関わることができず、前職の家庭医を紹介。
その先生も、真摯に向き合ってくれました。本当に感謝です。
初めは外来受診をしたようですが、その後急激に病状が進行し、訪問診療に変更。
姉や夫も献身的にかかわって、亡くなる2週間前には、様々なサポートのもと、
姉とともに車いすでオペラ鑑賞に外出することも・・・。
その後は倦怠感も強くなり、外出できなくなっていきましたが、
最期まで自分の意思で、過ごしたい家族と、過ごしたい自宅ですごされたようです。
お通夜で、私は初めて旦那さんにもお会いしました。
「最期まで、やりきったという感覚です」
「偶然の良い出会いがたくさん重なって、
ひとつでも歯車がなかったらこんな良い最期にはならなかったです」
悲しさはあるようですが、残されたご家族も満足された表情でした。
始まりがあるということは、終わりがくるということ。
でも、終わりがあるということは、何かが始まるということ。
患者ケアを他の家庭医が行いながらも、
残された家族のグリーフケアを主治医ではない自分が担っていく。
ケアの継続性を担うバトンの受け渡しをいったりきたり家庭医同士ですることも、
質の高いケアにつながるなと思いました。
40代のお医者さんです。
彼と知り合ったのは2007年。当時から高い志を持つ家庭医です。
彼の話す言葉には、いつも『愛と意志』がありました。
私の父母は80歳を超え、病院に行くとこんなにも?と思うほどの投薬を持ちかえります。
10年前、私が原因不明ののど枯れになったとき、某大学病院で診察を受けました。
すると、診察費が7,000円弱。投薬は9,800円でした。
結局、原因不明のまま治癒しました。恐ろしくて、投薬の薬は飲みませんでした。
金儲け主義の医師が目立つ中、彼のような存在がいる。それも、少なくないのです。
彼のような知人は、私の財産です。
そして、年に数回のSNSへの投稿が、私の心を洗濯してくれます。
事業の目的とは何か?それは、顧客を創造する事。
そして、私たちの成果は何か?それは、顧客の変化なのです。
妻を亡くしたご主人が、悲嘆の中こぼした「やりきれた」という言葉から、
事業の目的と事業の成果を改めて学び直しました。
私たちコンサルティングチームは、金儲け主義のクライアントをお断りしています。
そうです。応援していても、気持ちが良くないからです。
そして、このような高い志のお客様は少ないのが現実です。
それでも、地域に根ざし、お客様に好機を提供するお客様の支援を続けてまいります。
高い志のお客様と仲間に囲まれ、これからも精進してまいります。