「快適な家」と「幸せに暮らせる家」は違う

デザイン性にこだわった家と、お客様が「幸せに暮らせる家」は違う。

平屋と、お客様が「幸せに暮らせる家」も違う。

二世帯住宅だろうが、「はなれ」だろうが、無垢の木の家だろうが、それらとお客様が「幸せに暮らせる家」は違う。

ある地域一番の工務店の専務に聞いた。「なぜ、建築屋さんは『幸せに暮らせる家』をお客様に提供しないのか」

答えは、あまりにもシンプルだった。

「それは、彼らは幸せを知らないから」

なるほど、納得だ。お客様を幸せにしたい工務店さん、リフォーム会社さん、塗装会社さんはいる。けれど、「幸せ」というものを知っている経営者は少ない。

知らなければ、提供することは出来ない。

しかし、「幸せ」というものを知らないのは、建築屋さんに限ったことではない。一般の人も、「快楽」と「幸せ」の区別や違いを知らない場合が多い。

「幸せ」とは、無条件。どんな状況においても、時代や文化、人間関係に左右されず、「幸せ」と感じられるもの。
それが、絶対的な幸福としての「幸せ」である。

だから、おいしいものを食べる。
お酒を飲む。
旅行に行く。
趣味を楽しむ。
仲間とおしゃべりをする。

そうしているときに一時的に感じられるものは、絶対的な「幸せ」ではなく、「快楽」だ。

多くの人たちが「幸せ」と誤解しているのは、この「快楽」である。だから、多くの建築会社さんが「幸せに暮らせる家」を提供できない。彼ら自身も「幸せ」を知る者は少なく、「快楽」のほうに行きがちだ。

快楽は、絶対ではなく相対。

  • 「デザイン性」
  • 「間取り」
  • 「性能」
  • 「平屋」
  • 「価格」
  • 「二世帯住宅」
  • 「広さ」

これらはすべて、相対的な価値だ。絶対的な「幸せ」とは違う。だからこそ、絶対的な「幸せ」を求めるお客様は、相対的な価値しか提供できない建築会社を、自然と見抜いてしまう。「この会社は私たちの求める価値を提供できそうもない……」

情報過多の時代。AIによって情報が溢れ返る時代。これからは、絶対的な価値こそが、競争要因になる。それは、間違いないだろう。しかし、AI時代の前から、お客様はすでに、住まいに「絶対的価値」を求めていたのではなかろうか。

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著者:椎名 規夫(しいな のりお)

住宅リフォームマーケティング情報局 代表
株式会社エムディー 代表取締役社長
経歴:社団法人取手青年会議所 1999年理事長講演実績:日本郵便(株)、三井住友海上保険会社、中部電力、日本M&Aセンター‎、(株)船井総合研究所、(株)三洋堂書店、日本創造研究所、(独)教職員支援機構、中央労働災害防止協会:大阪安全衛生教育センター、(財)日本品質保証機構、(福)名古屋市社会福祉協議会、東京都教育委員会指定道徳授業地区公開講座、川口市労使講座、長野商工会青年部、静岡県清水建設業協会青年部、千葉県宅地建物取引業協会松戸支部研修、(社)常総青年会議所コミュニケーション研修など、多数。
・全国6万社が加盟する中央労働災害防止協会でコミュニケーション研修担当
・独立行政法人教職員支援機構で全国の小・中、高等学校の教員向けコーチング研修担当
・労働基準監督官(国家公務員)合同研修でメンタルトレーニング・コミュニケーション技術担当
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